“世界のオザワ”と呼ばれた指揮者の小澤征爾さんが2月6日にお亡くなりになられました。
享年88歳。
小澤さんは世界クラシックの頂点にまで登りつめた人です。
でもそれはある事件があったからのようです。
クラシックファンならきっとご存知かもしれませんが「N響事件」です。
これはNHK交響楽団が小澤さんをボイコットして演奏会が中止になった騒動です。
桐朋学園を卒業後、小澤さんは単身でヨーロッパに渡り、たった2年ほどでカラヤンに師事し、バーンスタインにも師事されまし
すごいですね。
そんな若者にNHK交響楽団が目を付けて客演指揮者として1962年から半年間の契約を結ばれます。
しかし、まだまだ本番ステージの経験が浅い26歳の青年をNHK交響楽団員は受け入れられなかったようです。
それも当時ではまだあまり知られていないコンクールでの優勝だったからです。
そして
日本ではなく海外で成功した若者がやってきたので古参の団員には面白くなかったようです。
(今はそれは当たり前ですが…)
そして
なんと定期演奏会などがN響のボイコットにより中止になります。
ドキュメンタリー映画「OZAWA」(1985年制作)で小澤さんは以下のように語ってみえます。
「結局知らなかったんだ。
日本人なのに日本の形式とかをね。
僕はバーンスタインの助手をしてオープンなアメリカ式のやり方を身につけた。
でも日本では違う。
日本の指揮者はお釈迦みたいだ。
すべてを知り何も言わない。
でも自分は率直に自分の意見を言うスタイル。
だから
出る杭は打たれる
嫌な言葉だよね。
そして、僕は誓ったよ。
この国では音楽はやらんと」
そして、小澤さんは引き続きこのように言われました。
「ある意味、それがよかった。
アメリカでの仕事に集中できたからだ」
その後、小澤さんは1973年にボストン交響楽団音楽監督に就任され2002年まで務められました。
ウィーン・フィル・ニュー・イヤー・コンサートへと登壇されウィーン国立歌劇場音楽監督も務められて世界クラシック界の頂点に立たれたのです。
もし、N響事件がなければどうだったのでしょうか?
小澤さんは日本で安泰の指揮者生活を送られていたかもしれません。
だから
もしかしたら“世界のオザワ”にはなられていなかったかもしれません。
小澤さんはかなり辛く悲しい思いをされたようです。
そして
小澤さんはもう日本に戻らないと必死で海外で仕事に取り組まれました。
やはり、宇宙が起こすいろいろなことは完璧です。
皆さんの中でも出る杭は打たれるとう経験をされたことのある人はいるかもしれません。
出る杭いを打たせたのは宇宙からの愛かもしれません。
宇宙の愛は素晴らしいですね。
最後に小澤さんのドキュメンタリーからの抜粋です。
音楽について語られています。
素敵だったので長くなりますがご紹介させてください。
「指揮のテクニックなんて知らないよ。
僕は指揮する時、技術なんて考えない。
やるだけさ
だが教えるとなると違ってくる。
ああしろとか こうしろとか…
無理だよな…
たぶん音楽のテクニックっていうのは
自分が感じたことを自然に出させるための手段なんだ。
指の技術、口、頭、心…
それがひとつになると音楽がいとも自然に出てくる。
そうなると面白い。
だから問題は自分の生き方であり
自分自身の人柄が重要になる。
どんな風にものを感じられるかだな」
どうでしょうか?
素晴らしいですね。
小澤征爾さんのご冥福をお祈り申し上げます。
ブログを読んでいただいたあなたにたくさんのいいことが起こりますように。
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